本音の株式投資 人気ストラテジスト直伝 第7章
本音の株式投資 人気ストラテジスト直伝
第7章 「賢い指数」は本当に儲かるか
スマートベータ(=賢い指標)とは
- スマートベータが注目されている
- ベータ=TOPX(東証株価指数)や米S&P500など株価指数の収益率(騰落率)
- アルファ=指数の収益率との差分
- ある期間の株価指数の収益率が10%、ファンドの収益率が12%ならベータ=10%、アルファ2%
- TOPIXとは何が違うのか
- スマートベータはアクティブファンド?そう
- ただ、通常のアクティブファンドはアナリストの予想などに基づいており人の手が入っている
- スマートベータは予め決められたルールに基づいて決定されるので、より科学的にTOPIXに勝つことを目指したアクティブファンド
なぜスマートベータは登場したのか
- TOPIXの問題点
- 近年株価が大きく上下することが多くあり、個人投資家の中では「株式投資をやめるわけにはいかないが、ポートフォリオの値動きを抑えたい」と考えるようになった
- 通常のアクティブファンドへの不信感も高まってきた。スマートベータの方がより安い手数料で似たような運用を実現出来ると考えられている
スマートベータにはどんな種類があるのか
- 「バリュー」「高配当」はほぼすべての指数会社が提供している。その他にも様々な指標がある
- 今後も各社がしのぎを削って新たなスマートベータが登場するだろう
- スマートバリューは金融商品だが、現在は信託銀行や投資顧問会社が機関投資家向けに提供するものがほとんど。しかし個人が利用可能なETFなども増えてきている
スマートベータがTOPIXに勝つメカニズム
- 実際の数字を見てもTOPIXに比べて低リスク高リターンであることが実証されている
- 様々な指標を元に構成比率が考えられている
- TOPIXではその時点の時価総額で構成比率が決定するので、増減した時価総額に応じた構成比で翌日も運営される。個別銘柄の株価が変化しても特段の売買は発生しない
- 一方スマートベータでは、バリュー指数や売上高を元に構成比を決定しているため、リバランスを行う必要がある
- 株価上昇で値上がりした銘柄の一部を売却し、値下がりした銘柄を買います。つまり利食いとナンピン買いを同時に実行している。しかも機械的に
スマートベータと上手に付きあうために
- スマートベータが完全にTOPIXに勝てるかというとそうでもない。市場が大きく動く場合は一時的にTOPIXが上回る
- 付き合い方のコツ
- 5年、10年は付き合うこと。バリュー指数に10年間投資していたら「年率5.2%」の超過リターンを99%の確率で獲得できた
- 今あるファンドはそのままでよい。ファンドの売却と購入にはコストがかかる。わざわざ乗り換える必要があるか考えよう
読んでいる本
- 作者: 井出真吾
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/04/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る