株で勝つ! 会社四季報超活用法 第5章
株で勝つ! 会社四季報超活用法
第5章 将来性のある会社はどう探す?
01 「材料欄」で成長力を先読みする
- 「材料欄」に企業の中長期で影響を及ぼすポイントを書いている
- 上場企業の多くは2〜5年の中期経営計画を公表する。しかし努力目標のものも多いため注意が必要
- M&Aにも注目
02 「材料欄」はこの表現に注目!
- 「材料欄」には大きな見出しを掲載している。【新分野】など。プラス影響のある見出しに注目
- 冷静な分析も行っている。リスク情報をチェックすること
- リスク情報の記載された株式への投資はおすすめしない。短期のサヤ取り狙いの買いが多く、マネーゲーム的色彩が強まっているため
03 長期投資なら、この数字に注目!
- 【指標等】に設備投資について記載している
- 減価償却とは資産の取得原価を耐用年数にわたり一定の方法で配分し、費用化したもの
- 方法は2種類。定額法と定率法。定率法は投資した当初の償却額が大きく出て、中盤以降は負担が少ない。現状は定額法が主流
- 攻める会社は設備投資が減価償却を上回る
- 業種によっても重要度が異なるので注意。小売業などは研究開発費はほぼゼロ
04 増資で大切なのは資金の使い道
- 増資は資本金を増加させること。新株発行を伴う
- 目的は2つ。旺盛な資金需要を外部調達でまかなうため。純資産の増加や負債の返済のため
- 新株発行によって株式需要の悪化、1株利益の希薄化を招く。そのため株価は下落することがある
- どのような目的で増資するのかに注目
05 キャッシュフローを読みこなす
- 会社が計上した利益と実際に獲得したお金は一致しない
- 第一に会計上の損益認識とお金の出入りが同一でない。売上高は計上したものの、代金は入金されていないなど
- 第二に入金が実現したがそのお金を他の固定資産に投資している場合
- 第三に利益と関係なくお金が増減するケース。返済するとお金は減少する、など
- お金の出入りは非常に重要。利益が出ていても資金繰りが逼迫していると危険
- CFはBS、PLと合わせて財務3表と呼ばれる。この三表は貸借対照表を中心に説明出来る
- 貸借対照表に記載される自己資本はその年度の純利益だけ増加する。その純利益がどう生み出されたかを表すのが損益計算書
- 貸借対照表の左上に記載される現預金だが、その増減を説明するのがキャッシュフロー計算書
- キャッシュフロー計算書は3種類ある。営業CF、投資CF、財務CF
- 【キャッシュフロー】欄に記載している
- 営業CFは本業の営業活動を通じて獲得したお金の増減。重要。プラスでないといけない。マイナスの企業は要注意
- 投資CFはお金を投資ににどのように使ったか、あるいは回収したかを表す
- 堅実な経営をする企業は投資CFを営業CF内に抑える
- 営業活動や投資活動の結果、お金の余剰や不足が出る。それを調整するのが財務CF。借入金を増やせば増えるし、返済すれば減る
- 3つのCFの組み合わせを見て企業を見分けることが大事
06 会社再編の動きに注意する
- 株数の動きは【資本異動】に記載
- 会社が株数を増減させる方法はさまざま。資金調達目的は第三者割当増資
- 不特定多数の投資家に対して時価で新株を発行する増資が公募増資
- 優先株式を発行する会社もある。会社の業績が悪化しても普通株は無配となるが、優先株は配当を受け取ることが出来る
- 反面、議決権などで制約を受けるケースが多く、経営不振に陥った際の資本増強策として実施されることも多いので注意
- 株式発行しなくても株数が増減することがある
- 1株当たりの株価を下げて流動性を高めるのが株式分割
- 自己株買いもある。自己株買いをして償却し株式を減らすと1株当たり利益を高める効果がある
- 合併や株式交換、株式移転など、会社再編に伴う株数の変化も記載
- 【業績】と【資本異動】を合わせて読むことが大事
- 【業績】では合併により売上高や利益が急拡大することがあるが、株数を同じだけ発行すると1株当たり利益はほとんど変わらない
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- 作者: 会社四季報編集部
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
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